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2007年 11月 14日

私の九份物語 臺灣de遠足 2



先日、日本人監督が撮られた映画、
風を聴く  〜台湾・九份物語〜

を見てきました。




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九份の昔と今を撮られたドキュメンタリー映画です。
一人の、九份で生まれ育ち、そこに生きている方をストーリーテラーとして、映画が進められていきます。

映画の内容もさることながら、スクリーンに映し出される見慣れた九份の風景に安らぎを覚えました。


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九份に行き、いつも見上げる基隆山にそよぎ渡る風の音が、私の中で響きます。




ここ九份は、かつて金鉱で栄えた街。
九戸から始まったこの街は、日本統治下に金鉱の採掘が始まり、それはやがて台湾の人の手に渡され、戦前と戦後にゴールドラッシュを迎えたと言います。

その金鉱を所有していた台湾の有数の財閥の家系に連なる人が、あの歌手の一青 窈さんと、俳優であるお姉様でこの映画のナレーションを勤められた一青 妙さん

劇中挿入歌で一青  窈さんのお父様(台湾の財閥の方)を忍んで作られたという、大家(ダージャー)が流れます。





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懐かしくやさしい風景の九份は、いつも淋しそう。
かつて金鉱で栄え、今は観光で栄えているとしても、どこかに、何か使命を終えてしまったような、寂しさを感じます。





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九份茶房。
私の九份の家。(と勝手に位置づけています)

お茶を頂く傍らに置かれた火鉢の火の温かさに、手を差し出して

’今日も、ここへ来ることができてよかった。’




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この日の九份は雨。

’やっと、雨に遭えましたね。’

いつも、雨の九份で雨に遭わない奇跡的な私達に、奥様が笑いながら。
賑やかに、お話をしながら、私達の語らいは続いていきます。

でも、とても静かに時が流れていった、としか思えません。



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本当はとても賑やかな九份で、愉しくお話をしているはずなのに、思い返す私の記憶の中の九份は、淋しげです。

そよぐ風の中に、淋しい九份の声が聞こえてきます。
ゴールドラッシュの頃や、あの映画’悲情城市’の頃のにぎやかだった九份。行き交う人々の下駄の音が、石畳、階段で響き渡る街。



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毎日を100%、満足に暮らしていけるわけではありません。
日々後悔がないように、生きていきたいと思ってはみるものの、やはり、充たされない何かが残る、自分の胸の内。
蓋をしている自分の内なるものと向き合わせる、九份の風景。



すっかりと日が暮れてしまった九份の姿。
この紅い灯に、誘われて一攫千金を掘り当てた男達が夜な夜な遊んだところ。
現実の辛い思いを、手にした札束で、一気に晴らしたのでしょうか。

そして、また、現実の日々。

夜の九份は、どこか違う時代に迷い込んだような錯覚に陥ってしまいそうです。
紅いランタンが灯る窓辺から、若い妓娼が淋しげに唄う様子が思い浮かびます。望春風という、台湾民謡の、淋しい詩。

これは、私の勝手なイメージです。




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今や、台湾きっての一大観光地となっている九份。
私の好きな映画’悲情城市’から、始まった私の九份。

いつも淋しい声が聞こえてくるのは私だけでしょうか。
ことばを失ってしまうほどに美しい九份の景色に、淋しい色を重ねてしまいます。

でも、台湾に行くと必ず、たとえ1時間しかいれなくても行きたくなる九份。




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とっておきの雨の景色を、頂きました。

ここは別世界。
私の、世界。









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ここで、生まれ育った2歳になろうとする男の子を、生まれて1歳満たないときから、今回で3回会いました。この九份で大きくなっていくことでしょう。そして、また新たな歴史が今から、これからを繋げていくことと思います。その頃は、私の想いも、愉しく明るい九份に変わっているかもしれませんが、変わらず優しい九份でいて欲しいと思います。
一青 窈さんの唄、ハナミズキの詩にあるように、君と君の好きな人が百年続きますように、、、

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by morimaman | 2007-11-14 17:42 | 台湾 | Comments(18)
Commented by ymomen at 2007-11-14 23:55
いつかわたしも、ここを訪れてみたい。
Morimamanさんのお写真で拝見するのは、時代不明の不思議な街。
夢の中でしか、存在しないかのように思える街。

この街で迷子になったら、もう決して現実の世界に戻ってこれないような?

若かったころのわたしは、いわゆる”花街”といわれる類いの場所が汚らわしいというふうにしか、思えませんでした。
いまは、こういうところに出かける男のひとの気持ちがわかるような気もします。
こんなところに棲む女性のことも、さげすむのではなく、またそれもわたしと同じ女性。
Commented by 'miko'miko at 2007-11-15 00:45 x

茶梅の登場ともに、記事の内容が吹っ飛んでしまいました・・・あしからず。

4分の1ほど、残っています。
というか、そこまで食べちゃったら、後は無くなるのが嫌なので、食べれないのです・笑
主人に台湾出張があるのを願うばかりです・・・茶梅のために♪
Commented by carpe_diem_1028 at 2007-11-15 06:52
行ったことのある場所、ましてや好きな場所が映画になるのは、
自分の家とか育った街が映画になるような気持ちでしょうか。
うれしさが伝わってきました。
Commented by 讃岐おばさん at 2007-11-15 08:29 x
あら~っ、私のトップ絵を見ていただきましたか?
同じ場所から撮っている九份です♪

九份茶坊は3回行ったかな、とっても雰囲気がよくてお茶も美味しい。
またベランダからの景色がいいんですよね。

九份、物語が似合う街ですー。
Commented by YALIN note at 2007-11-15 13:18 x
雨景色の九份ってロマンチックな雰囲気に包まれるようで、別世界ですね。
私も7月に九份に行ったけれど、もう一度行ってみたい町ですね。
Commented by morimaman at 2007-11-15 19:53
momenさん。
今は、本当に観光地となった九份ですが、時折見せるその表情は時として複雑。

ここも、昔は花街があったらしいです。

みんな、何かしら複雑な人生を送っているのでしょうね。
ここのところ、深く考えることが多く、人との出会いや、葛藤、喜び、悲しみ、妬み、、、人間が持つ有りとあらゆる感情に翻弄されています。

ここ九份にも、おとぎ話ではないそういう感情が漂っているような気がします。
Commented by morimaman at 2007-11-15 19:56
mikomikoさん。
この九份茶房の、茶梅がピカイチです!!
ご主人、台湾出張になるといいですね。
なんだったら、月1で国際郵便をお願いしますと、頼んでおきましょうか?

あと1/4.。。あっという間になくなるね。
Commented by morimaman at 2007-11-15 19:58
carpe_diem_1028 Shinobuちゃん。
あぁ、あそこあそこ、あれはどこのお店などと、映画後の話しで盛り上がりました。
映画に登場されている方と(おじいちゃん)お話をしたことがあったりと、、、とても、身近な映画でした。

うれしかったけど、もうちょっと、昔の 九份がみたかったかな。。。
Commented by morimaman at 2007-11-15 20:01
讃岐おばさん。
この眺めは絶景ですね。
でも、1日で何度も姿を変えるらしいので、いつか、じっとして写真を撮りたいと思っています。

九份
茶房は大好きで、ここに来たいのか、九份に来たいのか、、、、同じくらいです。

物語がある街ですね。
Commented by morimaman at 2007-11-15 20:03
YaLinさん。
夏の真っ青な九份も大好きですが、初めての雨の夜の九份もとても好きになりました。

本当はとても賑やかで、人で溢れているのに、なぜか自分の周りには誰もいないような気もします。

などと、センティメンタルな思いと、美味しいものがいっぱいの食い気の思い、、、どちらも大好き♪
Commented by miyu at 2007-11-15 21:46 x
九份、ひさしぶりに行きたくなっちゃいましたーー。
でも、ここは一人で行くのはちょっと・・と思ってるので(何だかさみしい)、またいつか遠足につれていってくださいね!

こちらの茶梅、ほんっとにおいしかったです!!!!
おすそわけ、ごちそうさまでした☆

Commented by *やん* at 2007-11-15 23:25 x
数年前、カラオケに行ったら必ず「大家」を唄っていた時期が
あったことを思い出しました。
「望春風」は17歳で初めて台灣に行ったとき買ったカセット
テープに入っていて何十年も大好きな悲しい歌。

最近費玉清が唄ってるのも見つけました。
聴いてね(ちょっと待たないといけないかも)
http://you.video.sina.com.cn/b/1570800-1280636340.html

九イ分、、、
やっぱり寂しい響き、、、
そして晴れより雨が似合いますね。
Commented by mahos-table at 2007-11-16 10:15
九份、
全く知らない土地ですが、なんだか懐かしい感じがします。
一青 窈さんは、台湾の財閥系列の方だったのですね。
知りませんでした・・・・。
morimamanさんの文章と写真が素敵で、
ここに来るとホッとします・・・・。
九份のもの悲しい感じにどっぷりと浸らせていただきました。
Commented by morimaman at 2007-11-17 00:25
miyuさん。
みんなでいつか、遠足をしましょう。
九份は本当に大好きなところなので、ボーとするためだけに行くのですが、それでもいいでしょうか?

もっと路地裏や、もっと横道に入ったり、もっと、上の方まで行ったりと、興味は尽きません。
ちょっとづつ、制覇していきましょう。
そして、基隆山を登ってみたい、、、体力をつけておきましょうね。
Commented by morimaman at 2007-11-17 00:29
やんさん。
’大家’や’ハナミズキ’など、素敵な歌詞だと思います。私は、歌えないけど、頑張って練習をしてみようかな??
ここのところ、頭の中は’ハナミズキ’がグルグルしています。

’望東風’探してみました、費さんのも、YOU TUBE では見つからなかったのですが、わかりました、気長に待って見てみますね。
ありがとうございます。

九份、とても賑やかなのですが、やっぱり淋しい雨の街ですね。。。
Commented by morimaman at 2007-11-17 00:34
mahoさん。
観光地化しすぎて、いやという方もいらっしゃいますが、いい風が吹いている街だと思います。
もし、行かれることがありましたら、是非、九份茶房に立ち寄られてみて下さい。温かなところです。

>>morimamanさんの文章と写真が素敵で、
どうもありがとうございます。とても嬉しいです。いつもモタモタと書いてしまうので、もっと、洗練された、メリハリのある文を書きたいと一心に願っているのですが、、、

よろしかったら、これからもこのモタモタとお付き合いをお願い致します。
Commented by Saori at 2007-11-17 22:42 x
雨にけぶる様子がまたとても情感溢れる景色で素敵だな、と思いました。
どうしても外出するのに雨が降ると面倒だわ・・・と思うのですが、こんな風な景色と出会えるんだったら雨もいいですね。

morimamanさんの家、とてもいい場所ですね。
こんな茶房で私もお茶をしてみたい・・・
どこの風景も異国のものなのに、何故かとても懐かしく感じます。
不思議ですね(^^)
Commented by morimaman at 2007-11-18 16:14
Saoriさん。
雨もいいもの、、、と思えるここの景色です。
晴れの日も素敵なのですが、雨を経験すると、雨音を聞きながら、くれていく風景に心がとらわれていくようです。

私のお家、、、素敵でしょ。
しんからくつろげる場所です。
ここも、かつては日本人が多く住んでいたのでしょう。異国だけど、匂いが懐かし時を感じさせてくれます。

髪が真っ白になって、火鉢に温められながら、ゆっくりとお茶を楽しみたい。。。そういう自分を想像しています。


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