今日は何にしよう?

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2008年 01月 18日

閑話

 



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アンティークのお話をしながら、アンティークのお話をブロガーさん達の記事で拝見しながら、考えました。








私が求めた、もしくは頂いた大事なものではなく、私が受け継いだ大事なもの。

それは?

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私の母方から受け継いだもの。
私が会うこともなかった祖父が、娘達のために買い求めたと。






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そういう母の話も確かなものではありません。
母の一番上の姉が結婚したのは、まだ母が生まれていない頃。

祖父が亡くなったのは母が7歳の頃。

もしかしたら、もっと以前からあったのかもしれません。





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花嫁さんの簪です。
母、母の二人の姉たちの髪を飾った、簪。

随分と古いもの。
桐の箱も、簪を置く布もシミや虫食いで、年を経てきたことがわかります。


考えてみれば、昭和初期に結婚した伯母の髪を飾ったのです。
戦前、戦中、戦後を経て今平成の世まで、生き続けてきました。

私は、それを買い求めたという祖父にも、二人の伯母にも会ったことはありません。
母は一番上の姉とは親子ほど年が違った末っ子。

肉親の縁薄い母は、結婚したあとも祖母と一緒に暮らし、最後を看取りました。
そういう縁で、嫁入りをした後も、この簪を持っていたのでしょう。






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私が結婚をするとき、この簪を使いたいと言ったのですが、母は

’もう、古いから、、、’

と。
結局髪に挿したのか、挿さなかったのか良く覚えていません。
写真を見ればわかるのですが、恥ずかしくて、見ることもできず。。。

そしてこの簪は、母と暮らした私が受け継ぎました。

母はどうして、

’古いから、、、(よしなさい)’

と言ったのでしょうか。






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本鼈甲かまがいものかは、わかりません。
鑑定をしてもらおうとも思いません。

こうやって、受け継いできたものがあるというだけで、充分な気持ちです。







あとひとつ、
これは、祖母がよく使っていたという型抜き。
これも母が、

’これで良くお赤飯の型を拵えていた’

と言うだけで、もしかしたら、祖母の母親達が使っていたものかもしれません。



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何の変哲もない型抜きですが、母は、これで、私の誕生日や遠足の時などにお赤飯や、ばら寿司を抜いてくれました。

わたしにとっても、想い出深いもの。

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使い込んで色も濃くなり、ところどころ削れ、またそこに丸みが増し、、、

祖母達の時代、母達の時代を経て、私の手許にあるもの。

たからもの。






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もっと、もっと、母から祖母や伯母達の想い出を聞いておけばよかったと、悔やまれます。
その母も、ゆっくりと話す暇もなく慌てて駆け抜けていった姉たちと、本当はもっとたくさん話をしたかったかもしれません。

幸せの花嫁簪。
姉たちとの想い出。
父親との想い出。

母と、もっと話しておけばよかった。

すこし悲しくなる、たからもの。










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肝心なところで、大間抜けな私。ちょっと、簪をぽろっ!!
折れちゃいました。
私の縁に連なる方々、、、ごめんなさい。

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by morimaman | 2008-01-18 22:28 | 日々の出来事 Antiqueとともに | Comments(23)
Commented by mikomiko114 at 2008-01-18 23:32
「道具」好きな私には、しびれます、この型!

アンティークには興味がありますが、その物自体が時間を経てここにあるというありがたさをも思いますが、何よりも他の方に価値がないものでも、その時間を誰の手元でどのように思われて存在したのか、で私から見る価値はごろっと変わります。
Morimaman-sanのテーブルセッティングなどから素敵だなぁ、と思っていましたが、これは代々丁寧にされている様子を受け継いでるからなんですねぇ。Mrs.Ozappaな母を持つ、うちの娘達・・・かわいそうに・・・笑
Commented by suu-life at 2008-01-19 00:45
私も同感。
道具の価値よりも、本当のアンティークとは昔から使い続けたり
受け継いでいくことだと思います。
父は横浜育ちでモダンなところがある人でしたが
母は物に拘らない人でしたので平気で捨てていました。
もう、ちょっと、拘ってくれても良かったけれど・・・。
実家にあった古い物は次兄が受け継いでいきました。
小さなトランクに入ってた古い切手は甥が持っています。
私は陶器で出来た「おままごとセット」を処分してしまったことを後悔しています。
デパートでおもちゃとしては高価なようで手の届かない高い所に陳列されてました。父におねだりして買ってもらったセット。ご飯茶碗やお皿、コーヒーカップ、ティーポットなど一つも割らずに持っていたのに、勿体無いですよね。
Commented by miyu at 2008-01-19 00:56 x
すてきな宝物ですね。
こうやって受け継いできたもの、、、いいですね。
我が家には・・ないなぁ。笑
でも、わたしにとっては、母方の祖父の撮りためた写真かな?
Commented by ymomen at 2008-01-19 02:46
わたしにとって、大きな意味のある記事をありがとうございます。

簪、ほんとうに美しい。
木型も、今わたしがどこかで見つけたら、買いそうです。

Morimamanさんが簪をつけることを、お母様が渋ってらしたのは、どうしてでしょう。
こちらでも、わたしの目には、ほんとうに貴重で美しいと思うのに、
こんな古いもの、
とまるで恥ずかしいように、おっしゃる方にもお会いします。
その方には、わたしと違うものが見えているのか、何かそれにまつわる思い出を思っておられるのか・・・。

好きなアンティークにめぐりあうと、それがどうしてそこにあるのだろうか、と考えてしまいます。
こんな美しいものが、どうして、もとの持ち主の縁者の手になくて、ここにあるのだろうか、と。
以前ご覧にいれた鼈甲のグルーミングセットは、持ち主の日常の思いが託されているもののようで、求めれば、まるで、その方の魂を家に持ち帰るような畏れがあるように思いました。

もうひとつ、コメント欄いただきます。
Commented by ymomen at 2008-01-19 02:56
今回、夫が持ち帰ったデスクの引き出しに、古い書類がありました。
クリスマスリスト、とあるのは、クリスマスパーティーに招くひとのリストなのか、クリスマスカードを出すひとのリストなのか。
数枚にわたって、ぎっしり夫妻の名前と住所がタイプされています。
住所はどれもニューヨーク州と、ニュージャージー州。
ニューヨークの5番街という住所もあって、この机の持ち主はどんな方だったのか。
リストには、ユダヤ系のラストネームが多いから、この机の持ち主もユダヤ系の方だったのか。
ちゃんとラストネームはアルファベット順になっていて、甥のブライアンのまだ見ぬもう一組の祖父母(ニューヨーク州に住んでいたという)の名前もあるのではないかと探したましたが、それはハズレ。

イギリスから渡ったエア・メイルも。
誰かの結婚式の写真が同封されていて。

アンティークのお話なのをいいことに、長いおしゃべりをさせていただきました。
Commented by ako_bishoku at 2008-01-19 06:53
これは、本当の意味でのアンティークですね。
代々伝わるもの、本当に素敵です。 アンティークショップで買うのも
素敵だけれど、自分の家族にまつわるものは、本当に貴重。
日本の大変な時代もくぐりぬけてきた、大切な日本の宝でもありますね。
いつまでも大切に持っていてくださいね!(折れてしまった部分も、それはそれで歴史だと思います☆)
Commented by morimaman at 2008-01-19 20:51
mikomikoちゃん。
型は本当に’ふるいっ!’
私が生まれると引き替えに、旅立っていった祖母が使っていたのかと思うと、感無量です。
きっと、伯母達もこの型で抜いてもらった、ごはんを頂いていたのでしょうねぇ。。。

そう考えると、益々すごいぞ!!と思ってしまいます。
これは、娘に引き渡しますが、きっと娘も大事にしてくれることともいます。
長女ちゃん、次女ちゃんも、マミーやパピの大事なものをひきついでいきます♪
Commented by morimaman at 2008-01-19 21:06
suuさん。
本当にそうですね。
引き継いで、使い続けることで、その道具達に報いることができると思っています。
私の母もものに拘らない人でしたので、私の古いお雛様や、従姉から譲り受けたお雛様など、、、どこにやったのやら。なのに、こういう型は残しているのです。基準が自分なのでしょうね(笑)
父は、鹿児島の出身で、納屋に火縄銃などがあったそうですが、何せ家を出ている三男、受け継いだものは何もありません。
田舎の隠居所にいくと、古い自在、什器、、、ホントに目がくらみそうに欲しいのですが、家を守った子どもではないので、眺めています。

やはり、縁があるものないものってありますね。あまり拘りすぎて見苦しくならないようにしなければ、、、

でも、suuさんのおままごとセットは惜しかったですね。
そういうさだめでしたのでしょう。きっと、どこかでまた何かに出会えます。もしくは今大事な何かを、育んでBob君に引き継いでもらえたらうれしいですね☆
Commented by morimaman at 2008-01-19 21:11
miyuちゃん。
ものはどうあれ、引き継いできたものが自分にとって、家族を思うよすがになれば、それが一番!!
写真などは、ほんとうにそう。

私の母も写真はきれいに整理をしていました。先日片づけたときに、母方の叔父や従兄弟達が’うちにはない’と言っていた、自分の親たちの写真を、持って帰ってもらいました。
やはり、収まるべき所に収まるようにできているようです。

miyuちゃんが引き継ぐようにできていたのですね☆
Commented by morimaman at 2008-01-19 21:22
momenさん。
ありがとうございます。
私にとってのアンティークを考えることができました。
そして、祖母・母・伯母達、母方の女性達に思いを馳せました。

買い求めたアンティークも、ここまでどういう旅をして来たのだろうかと、暫し手にとって、思います。必ず、思います。
ドイツで求めた、ケーキナイフサーバーなどは、イニシャルが彫り込んであって、余計に考えてしまいます。
引き継ぐべき家族はなぜ、これを引き継げなかったのだろう?
私も、あまりに心まで引き継ぎそうなアンティークは敬遠します。心は重そう。。。

でも、一目で惹きつけられるもの。
大事に大事にしていきたい。使い続けていきたい。

デスクの中の書き付け、、、引き込まれたでしょう?私も、そういうものには、ぐっと惹きつけられそうです。何だか、一つの物語ができそう。

私は、momenさんのアンティークをこの目で見せて頂くことをとても楽しみにしています。
いきますよ♪北米大陸♪
Commented by morimaman at 2008-01-19 21:27
akoさん。
みなさんにコメントを頂いて、余計に愛着がわいてきました。
大事にします。
何代か後に、骨董店に並ぶかもしれないけど。(子孫よ頑張れ♪)

戦前・戦中・戦後を生き抜いてきて、考えたら本当に凄いですよね。祖母も苦しかった時代によく手放さなかったものです。
ずっと、続いたものを母にもという一念だったのでしょうか。

折っちゃいましたが、これも歴史ということで。このブログで主人に、ばれました。’折ったんだぁ。’

はい。私が折りました。
Commented by kenmamay at 2008-01-19 23:05
あぁ、素敵ですね。
とてもいいものですね。
代々引き継がれていくものがあるって大変ですが大事にしていきたいです。

型抜きの木の色も時を重ねて味のある色になってますね。
受け継いだものは思いでもいっぱい詰まっているので、買い求めたものとは思い入れも違ってきますね。
Commented by carpe_diem_1028 at 2008-01-20 16:27
ご無沙汰しています。まだ正月ぼけの抜けないShinobuです。

受け継がれるものがあるのは、すばらしいことですね。
うちには無いな・・・。「良いものを長く大切に」という
発想が無い家族なので。
私自身も、今はアンティークより、目に見えない価値あるもの、
知識や教養といったものに限られた資源を費やしたい時期です。
いつか、気に入った茶器や芸術品を愛好するように
なりたいものです。

回遊魚にとっては、まだまだ先の話。
Commented by 讃岐おばさん at 2008-01-20 20:56 x
親から子へ、子から孫へとず~っと引き継がれていく大切なもの。
その人その人によって、いろんな大切なものがあるんでしょうね。
私も子へ引き渡していくものを探さなくちゃ。
Commented by morimaman at 2008-01-20 22:03
kenmamayさん。
ありがとうございます。
どこでどうなっていくかわからないものですが、せめて私だけでも想い出と共に、大切にしていきたいと思っています。

我が家に私が迎え入れたアンティークと共に、子ども達にも大切にしていってもらいたいですが、それは子どもが考えることなので、あまり言えません。

だけど、日々大切にしていることで、少しは理解をしてくれるかな、などとも考えています。
Commented by morimaman at 2008-01-20 22:07
carpe_diem_1028 Shinobuちゃん。
あれぇ、まだ正月ぼけ?近々お稽古ですが大丈夫ですか?

今Shinobuちゃんが大切にしている、剣術の道具や、この間つくられた茶杓など、引き継いで行かれそうです。
茶器もそのうち?
お金を貯めなくては。
Shinobuちゃんに、そのうちお茶事のお道具を借りに行きますね。期待しています♪

回遊魚、少しは休んで、遊びましょ☆
Commented by morimaman at 2008-01-20 22:10
讃岐おばさん。
私自身のもので子どもに残すもの。独りよがりの趣味のもの。子どもがどれだけ、、、、迷惑か。。。

讃岐おばさん、たくさんのお宝をお持ちではございませんか♪讃岐にまいりましたおりには、是非、拝見しとうございます☆
Commented by mahos-table at 2008-01-21 12:58
ものにあふれている今だからこそ、大事にしたいですね。
古くから、受け継がれてきた大切なもの。
それを手にするだけで、その昔、それを使ってきた代々の人にまで
思いを馳せることが出来るなんて、ロマンティックです♪

最近は、捨てる技術、などあふれすぎたものをいかに捨てるか、
ということにばかり注目がされていますが、
まずはものを増やさないようにし、本当に残したいものを
大切にしたいと、今日の日記を見て思いました。
素敵な宝物ですね^^
Commented by morimaman at 2008-01-21 21:21
mahoさん。
古いものを愛でる。。。自分の気持ちや、それを使っていらした方達、手放されたいきさつなど、勝手に推測して思っていると、ひとつのストーリーができあがりそうです。
あまりにも人の心がこもっていそうな、品物はそれ故に手にするのも憚られそうなときもあります。

こうやって、自分が引き継いできたもの。大事に大事にしたいと思っています。’消費は美徳なり’という時代もあり、人の心も様々に変わってきましたが、ものを大事にするという気持ちは大切にしたいです。
Commented by Saori at 2008-01-21 23:01 x
素晴らしい品々ですね。
ずっと家族代々受け継がれて、更にお嬢さんにも・・・
幾年も経てきた品物って、それが本物か偽物か関係なく、年月を感じさせる素晴らしい何か、を持っていると私はいつも思います。
それを手にした時のぬくもり、とでも言うのでしょうか・・・
そういう出会いを求めて私もマーケット巡りしていますが、こうやって家に代々続く品物も同じように大切にしていきたいと思います。
私の手元にはそんなに古い物はないのですが、祖母、母と受け継いできてウィローパターンのティセットがあります。遥々海を越えて時代を超えてこの国まで来たティセット、なんだかそれを考えただけで面白いな、と思います。
Commented by morimaman at 2008-01-22 20:55
Saoriさん。
ありがとうございます。
常に身につけて、楽しむものではないのですが、時々手にとって眺め、楽しんでします。
これを髪に飾ってのお嫁入りの写真(伯母の)も、親戚の手許にあるので、またゆっくりと見せてもらおうかな、などと考えています。

娘はどういうお嫁さんの姿をするのか、、、それも楽しみです。

Saoriさんのマーケット巡り、羨ましく拝見しています。そして、本当に
”それ、私も探していました!!”というものが、たくさん♪
縁あって、自分の手にきたもの、大事にしたいですね。

そして、いつかSaori さんが受け継がれたウィローパターンのティセット、是非拝見させて下さい。
大好きな映画で、老姉妹が紫のウィローパターンのティセットでお茶を頂いているシーンがありました。
素敵ですね、ウィローパターン。憧れです。
大事に大事にしたいですね。
Commented by CarolineIngalls at 2008-01-23 18:31
何か胸がきゅんとなります。
お話を伺って、自分の祖母やそのまた上の世代のことを思って
ちょっと涙ぐんでしまったり・・。
具体的に何に涙してるのか自分でもわかりませんけど
年でしょうか、最近自分の親やら祖母やらのことを考えるとそうなります。
きっとこれは、そんな思いのつまったお品、ですよね。
実家の母のところには、やはり古い簪やら櫛やらがあったはず。
祖母の姑のものだと聞いて見たことがあります。
私が受け継ぐことになったら、大事に大事に娘に渡していきたいなあと。
そして、母にもっといろいろな話を聞いておかなくてはと。
祖母が亡くなったあとに、やはり祖母にもっといろいろ聞いておけばと思ってましたから。


Commented by morimaman at 2008-01-23 19:52
Carolineさん。
私も、少し悲しくなるたからものを見ると、感傷的になります。
これを髪に飾った血縁の女性達は、もういません。
伯母達は私より若いうちに、それぞれ幼子を残していってしまいました。
祖母も、悲しかったでしょうし、母も悲しかったでしょう。
母はそんな思いと共に、この簪を見つめていたのかもしれません。

大きくなった娘とおちゃらけをする世代の私ですが、この花嫁簪、伯母達が母が一番美しく輝いていた時を、飾ったものを大事に大事に伝えていきたいと思います。


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